11. 色々な醤油-1

 学生時代の私のお弁当のおかずは、だいたい醤油を使ったおかずばっかりでした。醤油で煮た魚、醤油で煮込んだ野菜や肉など。ごはんと一緒に食べるとおいしくて大好きでしたが、見た目が全部茶色なのです。さらにそのおかずの汁がごはんの方に移り、白いはずのごはんまで茶色くなる始末。一般家庭ではそれも笑える話になりますが、美意識の高い料理人にとっては「茶色ばっかりのおかずなんて、見た目が悪くてダメだ!」という事になります。ですので“淡口(うすくち)醤油”が生まれました。色は薄いけれど塩分は濃口醤油より高くて香りも弱いので、食材の色や持ち味を生かせます。特に関西で使われる事が多い醤油です。
 淡口醤油よりもっと色が薄い“白醤油”というものもあります。これはそのまま使われる事は少なく、だしを加えて“白だし”として使われます。塩気もだしのうまみもはいっているので、肉や野菜の煮物や、茶碗蒸し(卵にだしや野菜や具を加えて蒸した料理)の味付けなど、色々と便利に使えます。
 濃口醤油にだしや甘みを加えたものは“めんつゆ”と言い、うどんやそばなどの麺料理のスープに使ったり、天ぷらをつけて食べたり、煮物の味付けにそのまま使ったりと、これもすごく便利に使えます。白だしに似た使い方をしますが、めんつゆの方が一般的。便利なのでついつい色んな料理に使ってしまうのですが、そうすると全部同じ味になってしまい、家族に怒られる…というのは、日本のお母さんがよくやってしまう失敗です。
 色も味も濃口醤油より濃ゆい“たまり醤油”や“再仕込み醤油”というものも生まれました。たまり醤油は味噌を作った時に、上の方に溜まった液体で、とろりとしていて味も濃厚、再仕込み醤油は醤油を作る時に加える塩水の代わりに濃口醤油を加えるので、こちらも味がとても濃厚になります。どちらも寿司や刺身にちょこっと漬けて食べるのがおいしい。
 このように醤油と言っても色々な種類のものがありますし、今でも進化を続けています。大豆や小麦アレルギーの人の為の醤油風のものや、粉末の醤油もあるんですよ。容器も様々で、スプレー容器に醤油をいれてふりかける、という技もあります。これは均一に醤油がかかるから良いのですが、まわりに醤油がちらばってしまう、という欠点もあります。めんつゆをゼラチンでゆるく固め、それをぐしゃぐしゃにくずした醤油ジュレという技まで出てきました。それを食材に乗せるとお洒落に見えるので、これならお母さんも家族に怒られないかもしれませんね。

 

 




鶏レバーのワイン煮

【材料/2人分】
鶏レバー…200g
A 赤ワイン…小さじ2(10g)
  醤油…小さじ2(12g)
  ハチミツ…小さじ2(14g)
  ローズマリー…適量(※)

【作り方】
1.鶏レバーは大きめの一口大に切って
血の塊などを洗い流してビニール袋か密閉容器に入れ、
Aに30分〜一晩漬けておく。

2.鍋に1を入れて中火にかけてまぜ、
レバーの色が変わったら火を止めてふたをして
そのまま冷ます。

※ローズマリーはなくても大丈夫です。
ワインに合います。